森の図書室
森について、木について、
知ってほしいことが、たくさんあります。
森と環境
森はどんなはたらきをしているの
森のはたらきはたくさんありますが、ここでは大きく4つをしょうかいします。
1. 洪水(こうずい)を防(ふせ)ぐということです。森の地面には、落ち葉が積もり、たくさんの生物がくらして、やわらかい土に分解(ぶんかい)されているため、ふかふかで水をたくわえやすくなっています。森がなかったら、大雨は一気に川に流れこみ、洪水がおこりやすくなります。森は「天然のダム」「緑のダム」ともいわれています。
2. 土砂(どしゃ)くずれを防ぎます。木の根がしっかり土をかかえこんでいるため、大雨がふってもくずれにくくなっています。
3. 雨水をきれいな水に変えるはたらきです。腐葉土(ふようど)の厚(あつ)くつもった森の土にしみこんだ雨水は、土のすき間を通りながら、よごれが取りのぞかれ、きれいな地下水になります。
4. 二酸化炭素(にさんかたんそ)をすって、わたしたち生き物に必要な酸素(さんそ)をはき出すという大切なはたらきもあります。一年中葉を落とさない20年生きている天然の広葉樹の森を考えると、1辺が100mの正方形の森の場合、1年間に5トンの二酸化炭素をすい取り、3.7トンの酸素をはき出す計算になります。3.7トンの酸素というと、人が14年間に呼吸(こきゅう)に使うくらいの量です。
工場や発電所、自動車などからはたくさんの二酸化炭素が出ています。二酸化炭素が増(ふ)えたことが地球温暖化(ちきゅうおんだんか)の原因(げんいん)といわれています。二酸化炭素を大量にすってくれる森は、温暖化を防ぐはたらきがあります。
ほかにも森のはたらきはあります。森は強風や気温をやわらげ、野生動物の大切なすみかにもなっています。わたしたちは森へ行くと心も体も気持ちよくなります。森はわたしたちに、安らぎもあたえてくれます。
そして家や紙などをつくるのに必要な木材も森が育ててくれています。