森の図書室

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森の秘密

木をさわると、なぜ温かく感じるの

部屋の温度が20度だとします。もしそうなら、部屋にずっとおいてあるものも、みな20度です。わたしたちの体温は36度くらいですから、部屋のものよりも高い温度です。ということは、部屋の物をさわれば冷たく感じるはずです。

確(たし)かに、金属製(きんぞくせい)の台所用品などをさわると、冷たく感じます。しかし、木のたんすやいすは、冷たくはありません。むしろ温かく感じます。どうしてなのでしょう。

金属は熱を伝えやすいので、さわると体からどんどん熱が流れ出ていきます。それで手が冷えてしまいます。でも、木は熱を伝えにくいので、体から熱がにげにくく、そのため手が冷えないのです。

木が熱を伝えにくい理由は、木にたくさんふくまれている空気にあります。木には小さいあながたくさんあいていて、そこに空気が入っています。空気は、熱をたいへん伝えにくいのです。

木によって、ふくんでいる空気の量は違います。軽い木には、あながたくさんあり、たくさん空気がふくまれています。キリやスギの木は、空気を多くふくむ木なので、さわると温かく感じます。いっぽう、ケヤキやブナは、空気をそれほどふくまないので、ケヤキの柱やテーブルなどをさわると、ややひんやり感じます。

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