森の図書室

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森の秘密

空気はどうして木があるときれいになるの

森に入ると、すがすがしく、いい気分になりますね。木は二酸化炭素(にさんかたんそ)をすって酸素(さんそ)を出すので、空気がきれいになるのです。

きれいな空気とは、どんな空気でしょうか。空気の約78%は窒素(ちっそ)で、21%が酸素です。そして残りの大部分がアルゴンで、次が二酸化炭素です。

これが、ここ何千万年もの間変わらなかった、「きれいな空気」です。

二酸化炭素は、空気全体からみれば、ごくわずかですが、工場や自動車から二酸化炭素が出ている都会では、多めになっています。そうすると、わたしたちは、息をすったとき悪い空気と感じるのです。また、二酸化炭素といっしょに有毒なガスが出ていることも少なくなく、有毒ガスのためにいやなにおいもします。また、ちりやほこりでよごれているため、なおさら気分の悪い空気に感じます。実際(じっさい)、空気中の二酸化炭素は、約200年前にくらべて、1.4倍近くにふえているのです。

町なかに木を植えると、緑が増(ふ)えて、見た目にもやさしい環境(かんきょう)になり、木がよごれた空気をきれいにするので、住みやすくなります。これを、木のもつ「大気保全機能(たいきほぜんきのう)」といいます。

木の集まりである森林は、きれいな空気の生産工場です。また、森林浴ということばがありますが、植物は独特(どくとく)の成分を、空気中に出しています。これをすうと気持ちが安らぎます。

さらに、森の中ではしめり気が多く、風がおさまります。そのため、空気中をただよっていた、ごみやほこりが、水分に取りこまれて地面に落ちることも、空気がきれいになる理由のひとつです。

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