森の樹木図鑑
樹木についての知識がたっぷり。
身近な木や、住まいの地域にぴったりの木を探せます。
コクタン
カキノキ科
シタン・コクタン・タガヤサンで知られる、唐木御三家のひとつ。果物のカキの木と同類の木材です。コクタン類の中にも多くの樹種があり、日本ではこれらを伝統的に本黒檀、青黒檀、縞黒檀などと分類して取り引きしています。
全体が黒いコクタン、つまり本黒檀ほど高価ですが、これは数が少なくなっているため、いまコクタンといえば縞黒檀を指すのがふつうです。
最近では、かえってこの縞黒檀のほうが好まれて装飾に使われるようです。
【材質】
心材の色は樹種により幅広い違いがある。
本黒檀は全体が淡黒色で光沢がある。青黒檀は黒色でやや青緑色を帯び、光沢が少なく最も重硬。縞黒檀は黒色や灰色、帯紅褐色が交じって縞模様をなす。
辺材はほとんどが灰白色。
一般に重硬で肌目は精、木目はまっすぐまたはやや交錯。樹脂分が多く、磨けば磨くほど光沢が増す。
【生育地】
本黒檀(当てはまる代表的な樹種:エボニー)はインドネシア、タイ、インドなど。
青黒檀(同:マクルア)はタイ、ミャンマーなど。
縞黒檀(同:カユアラン)はボルネオ、セレベスなど。
【住まいでの用途】
床の間材、唐木細工、指物、化粧単板など。
- 関連する木:
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