森の樹木図鑑
樹木についての知識がたっぷり。
身近な木や、住まいの地域にぴったりの木を探せます。
ゴムノキ
トウダイグサ科
ゴムノキを植えて一定の期間が経ち、ラテックス(ゴムの原料となる樹液)の出が悪くなってくると、伐採して新しい木を植えることになります。こうした樹の更新のたびに発生する大量の廃材をどうするかは、熱帯アジアにおけるゴムノキ造林の長い歴史の中で大きな課題となっていました。木材が青変菌に弱く変色しやすいことも問題でした。
当初、廃材の用途は工場の燃料ぐらいでしたが、用途拡大のための研究や、伐採地周辺で速やかに乾燥させるなどの工夫が重ねられた結果、徐々に木材の原料として定着し、最近ではラバーウッド製と書かれた家具も目につくようになりました。そしてこのことは、資源の有効活用はもちろん、産地に大きな経済効果をもたらすことにもなったのです。
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【材質】
変色菌に弱く、含水率の高い状態で放置しておくと、ひどい場合は短時間でも黒い汚い材になってしまうので、伐採後はすばやく乾燥させる。心材と辺材の差は不明瞭で、どちらも淡黄白色。さまざまな色に着色が容易である。肌目はやや粗、木目はほぼまっすぐ。硬さは中庸で、加工はしやすい。
【生育地】
原産はブラジル。現在は熱帯アジアを中心とした熱帯各地に広く造林されている。
【住まいでの用途】
大きい径の丸太が得られないので主に集成材とされ、造作材、家具、合板の芯材などに使われる。
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