きこりんと行く
世界の森“木”行

世界の森を案内するよ。
おどろくような森がいっぱいあるよ。

自然がつくりだす大迫力の芸術。
「蔵王連峰の樹氷」

 

まるで山に雲が沸き立ったような幻想的な風景!
宮城県と山形県の県境にまたがる蔵王連峰(ざおうれんぽう)の樹氷を紹介するね。
樹氷は、世界的にとても珍しい自然現象。
ここ蔵王連峰のほか、青森県の八甲田山、福島県から山形県に広がる吾妻山など、
東北地方・奥羽山脈のごく一部の山でしか見ることができず、
海外でもほとんど報告がないんだ。
その理由は、樹氷ができるためには3つの条件が揃っていないとダメだから。
1、常に一方向からの強風により過冷却水滴(0℃以下でも凍結しないで液体の状態)と雪が運ばれて来ること。
2、雪がつきやすい落葉広葉樹ではなく常緑針葉樹が自生していること。
3、木が埋没しないくらいの積雪であること。
説明がちょっとムズカシイかな?
つまり、冷たい水滴と雪が混じり合った状態で、
蔵王連峰に自生している常緑針葉樹アオモリトドマツにぶつかって、葉や枝を凍てつかせる。
それが繰り返されることで樹氷がつくられていくんだ。
例年では2月になると、ムクムクと大きな怪物のように成長した
"スノーモンスター"と呼ばれる大きな樹氷を見ることができるよ。
見に行くときは極寒の雪山だから注意が必要。防寒対策を万全に!
あと、貴重な自然現象だから直接触らないように気をつけてね!