きこりんと行く
世界の森“木”行

世界の森を案内するよ。
おどろくような森がいっぱいあるよ。

原爆に耐え、希望を与えた
長崎・山王神社「被爆クスノキ」

 

第二次世界大戦を生き抜いたクスノキを紹介するね。
1945年(昭和20年)8月9日午前11時2分、長崎に原子爆弾が落ち、山王神社は爆風で鳥居以外はすべて倒壊してしまったんだ。
境内入口にそびえる樹齢500〜600年の2本のクスノキの枝や葉っぱは強烈な爆風と熱線で吹き飛ばされ、幹は折れて黒こげに...
でも、枯れ木同然になったクスノキは、2年後に奇跡を起こしたよ。
ふたたび新芽を出したんだ!
このクスノキの回復力は長崎で生き延びた人々に命をつなぐ希望を与えたよ。
現在このクスノキは、元気に伸びた枝が互いに交錯して一体になり、写真のように東西40m、南北25mの大樹冠をかたちづくっているよ。
クスノキは原爆被災を伝える貴重な存在として、長崎市指定天然記念物に指定され、
山王神社も核兵器廃絶と世界の平和実現に貢献するため被爆クスノキの保存に努めているんだ。
蘇ったクスノキに直接手を触れ、その生命力にあやかろうと毎日多くの参拝者の方が訪れる場所になっているよ。

参考:山王神社ホームページ