きこりんと行く
世界の森“木”行

世界の森を案内するよ。
おどろくような森がいっぱいあるよ。

日本とアメリカの
絆を育てた「ワシントンD.C.の桜」

 

美しく咲き並ぶ桜。ここは日本ではなく、アメリカ・ワシントンD.C.のポトマック河畔だよ。

1912年に日米の平和と親善の象徴として日本から寄贈、植樹され、毎年華やかに咲いているよ。

開花時期には日米両国の人たちが協力して企画・運営して、数多くの行事が催されているんだ。

日本の桜がアメリカに寄贈されることになったのは、紀行作家のシドモア女史が、日本を訪れた時に見た桜に魅了され、 ワシントンD.C.に花見の名所をつくりたいと提案したことが始まり。

その提案を日本の桜の美しさを知っていた当時の大統領夫人が快諾したんだ。

1912年に贈られた桜は、兵庫県のヤマザクラの台木(根から切り株の部分)に、東京の荒川堤の桜から採った枝を接木(つぎき)にしたんだって。

それから時が経って、荒川堤の桜は第二次世界大戦や自然災害などによって消滅...。

もとの美しい風景をよみがえらせるために、人々はアメリカに働きかけ、ポトマック河畔から苗木の里帰りを実現させたんだ。春になると荒川堤では美しい桜が日本の私たちを楽しませてくれているよ。

100年という月日の中で、桜の美しさは国を超えて人々を楽しませ、絆を育ててきたんだね。

参考: 『日米さくら交流のふるさと  荒川堤の桜』- 編集 日米さくら交流 100周年記念事業実行委員会-