森の図書室

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にっこり
日本の木

江戸指物(えどさしもの)

江戸っ子を魅了した家具や器具。

江戸指物は、釘を1本も使わないで、ノミや小刀などを使って凸凹を彫り込んで組み合わせてつくる家具や器具だよ。
経済産業大臣が指定する伝統工芸品で、江戸時代には、棚や小物入れとして、武士や商人、歌舞伎役者などが愛用していたんだって。

江戸指物の「指物」は、物差しで寸法を測って、正確に差し込んでつくる、という意味も込められているんだ。
釘を1本も使わないのにとても丈夫で、何十年も使い続けることができる。
日本の職人さんも、日本の木も、すごいよね。

ノミや小刀などを使って凸凹を彫り込んで正確に差し込む。
木目のきれいな日本の木が使われるよ。

江戸指物に使われる木は、スギ、クワ、ケヤキ、キリなど。木材のきれいな木目を生かしてつくられるので、飾りをつけは、ほとんどしないんだ。
日本の厳しい四季に耐えた木の木目を主役にするなんて、江戸の人って粋だね。

木目をどう生かすかも職人さんの技のひとつだよ。