森の樹木図鑑
樹木についての知識がたっぷり。
身近な木や、住まいの地域にぴったりの木を探せます。
ベイトウヒ
マツ科
北米には数種のトウヒ類(スプルース)がありますが、最も代表的なのがこのベイトウヒ(シトカスプルース)。アラスカ南東部にあるシトカ島で発見されたことからこの名が付きました。材の性質はエゾマツに似ており、音響的な性質に優れていることも共通点で、エゾマツと同様にピアノやバイオリンなどの楽器製造に使われています。かつて天然の老木が多かった頃は、年輪幅が広く材質が安定しており、かつ軽いため木製飛行機の製造にさかんに使われていました。
住まいでは建具などによく利用されますが、水湿に弱いので水廻りには使わないほうがよいでしょう。
【材質】
心材と辺材の差は注意すると区別できる。辺材は黄白色だが、心材は淡桃褐色を帯び、経年とともに赤味を増した褐色となる。肌目は精で、木目はまっすぐ。軽軟で加工しやすく、仕上がりは光沢があり滑らか。
【生育地】
アラスカ南部・南東部。さらに太平洋岸沿いに、ブリティッシュコロンビア、ワシントン、オレゴン州を経てカリフォルニア州まで生育。
【住まいでの用途】
内部造作材、建具。
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