森の樹木図鑑

樹木についての知識がたっぷり。
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レッドラワン類

フタバガキ科

ラワン材には他にメランチ、セラヤといった名前があります。このレッドラワンは主にフィリピンで使われる名前で、マレーシアやインドネシアではダークレッドメランチ類と呼ばれます。これに対してより色の淡いものはライトレッドメランチ類と呼ばれ、これらの亜種まで含めると70以上の樹種が大きなグループを形成しています。
いずれにしてもこの類は、南洋材の中のいわばスタンダード。辺材がキクイムシの害を受けやすいことが難点ですが、特に高い耐久性を必要としなければ、加工しやすいため合板にするなど多目的な用途があります。




【材質】


心材と辺材の差は明らか。心材は赤褐色~濃赤褐色、辺材は黄白色。肌目は粗木目は交錯。メランチ類の特徴である樹脂道を多数持っている。生長がよいとライトレッドメランチ類のように淡色・軽軟になるため区別しにくい。保存性はライトレッドメランチ類より高い。辺材はキクイムシの害を受けやすいので防虫処理して使用することが多い。防腐剤の注入はしにくい。


【生育地】


タイ、マラヤ、フィリピンを経てボルネオ、モルッカに生育。


【住まいでの用途】


代表的な合板用材。一般建築用材、建具などに広く用いられる。

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