森の樹木図鑑

樹木についての知識がたっぷり。
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オウシュウアカマツ

マツ科

ヨーロッパの針葉樹と言えばレッドウッド(オウシュウアカマツの市場名)とホワイトウッドが中心。また、オウシュウアカマツはヨーロッパとシベリア、どちらでも産することができる珍しい材です。別名ロシアアカマツですが、スコッチパインやノルウェーパインなどとも呼ばれるように、どちらかというとヨーロッパ各国における代表的なマツ類といえるでしょう。
日本にロシアから輸入される木材の中では、ロシアカラマツやエゾマツ・トドマツ類より少量です。オウシュウアカマツの市場名レッドウッドは、セコイアという木の別名Redwoodとまったく同じであるため、このオウシュウアカマツの方をヨーロピアンレッドウッドと呼んで区別します。
ちなみにロシア産レッドウッドは、北洋アカマツとして流通しています。




【材質】


材質は日本のアカマツに似ているが、よりまっすぐで直径の太いものが多い。心材は赤褐色、辺材は淡黄褐色。年輪は明らかで、肌目は粗。木目はほぼまっすぐ。樹脂道があり、材面にヤニが滲み出てくる。耐朽性、加工のしやすさはともに中庸。表面仕上がりはあまりよくない。なお、ブルーステインと呼ばれる青変材が良く見られる。丸太の段階から辺材部分に入るらしくカビや腐朽とは異なるが、これが入ると見栄えがわるいため、市場での評価は下がる。


【生育地】


生育地はヨーロッパ中部・東部・北部からシベリア東部まで広く生育。



【住まいでの用途】


アカマツと同様に、梁、敷居、床板、土台、野縁、垂木、間柱など。
アカマツよりは大径で形がよいため、より高く評価される。また、集成材用のラミナとしても大量に輸入されている。

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