森の樹木図鑑

樹木についての知識がたっぷり。
身近な木や、住まいの地域にぴったりの木を探せます。

タガヤサン

マメ科

唐木御三家のひとつ。もともと唐木は奈良時代に遣唐使が持ち帰ったのが始まりで、当初は神社仏閣の装飾材として使われていました。その後少しずつ輸入量が増え、江戸中期には大阪の薬種問屋が流通させるようになり、今でもその名残で大阪を中心に取り引きされています。希少価値があるために高級材として扱われますが、タガヤサンは他のシタンやコクタンに比べて直径が小さいためか、大断面の用途には使われにくい材。一時は、老紳士がもつステッキの材料として好まれていた時期もあります。
時々鉄刀木の座卓として巾広材のムク座卓が安価に売られていることがありますが、これは大半がアフリカ産のウエンジと呼ばれるよく似た木を利用したものです。




【材質】


心材は濃褐色~黒褐色。加えて淡色の細かい規則的な縞が多数見られ、独特の模様を成している。辺材は白色~淡黄白色。
肌目はやや粗~粗で、木目は交錯。重硬で心材の保存性は高い。加工のしやすさや表面仕上がりは良好。磨くと光沢が出る。


【生育地】


熱帯アジアに広く分布。乾燥地帯での厳しい条件でも育つので、アフリカでは造林されている。その目的は国土緑化であるが、生長した材は薪炭材として燃やしてしまう。


【住まいでの用途】


指物、床柱、家具など。

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