森の樹木図鑑
樹木についての知識がたっぷり。
身近な木や、住まいの地域にぴったりの木を探せます。
タモ
モクセイ科
一般にタモといえばヤチダモのことを指しますが、よく似た樹種にシオジ、アオダモ、トネリコがあり、しばしば混同されます。とくにヤチダモとシオジは製材品になるとプロでも見分けがつかないほど。シオジは量が少なくなっているため、現在「シオジ」として出回っている材のほとんどは、実はヤチダモであるといわれています。
ヤチダモは日本の広葉樹の中では最もまっすぐで枝下が長く、木口もほぼ正円に近くて非常に効率のよい材。生長が早いので広葉樹の中では造林量が一番多く、市場へも安定供給されています。住まいではもちろん、運動具用の活躍が目立つ木で、野球の木製バットのおよそ80%はヤチダモが使われています。
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【材質】
材に欠点が少なく、ときに美しいタモ杢(モク)が出る。心材と辺材の差が明らか。心材は褐色、辺材は淡黄白色。辺材はヒラタキクイムシの食害を受けやすい。年輪は明瞭で幅が広い。肌目は粗で、木目はまっすぐ。心材の保存性、加工のしやすさはともに中庸。
【生育地】
北海道、本州北・中部に生育。
【住まいでの用途】
構造材にも装飾造作材にも使われる。特に化粧単板としての用途が多く、また合板用材としても代表的。
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