森の樹木図鑑

樹木についての知識がたっぷり。
身近な木や、住まいの地域にぴったりの木を探せます。

チーク

シソ科

マホガニーと並ぶ、世界的な高級材のひとつがチークです。飽きのこないしっかりとした主張がある木目、そして数々のメリットをもつ優秀な材質は、まさに銘木の中の銘木と呼ぶにふさわしいもの。家具材として有名になるずっと以前から、船の建造材(特に甲板材)として用いられており、かつては豪華客船クイーン・エリザベス2世号のブリッジや内装にも使われていました。
これはチークに良質の油(木製タール)が含まれているためで、この油には材に打ち込まれた釘やボルトを錆びにくくする作用があり、チーク材の大きな特長となっています。



【材質】


チークには良質のタールが含まれているため、材面にはワックスのようなしっとりとした感触があり、機械油のような匂いがする。
また、このタールには材に接する鉄の腐食を防ぐ作用がある。材自体も重硬で酸化・腐食しにくく、虫害や水湿にも強い。心材と辺材の差は明らか。心材は生育状態によって変化が大きく、金褐色、褐色、赤褐色など。濃色の縞があるため装飾的な価値が高い。辺材は黄白色。年輪は明らかで肌目は粗。加工性は悪くない。


【生育地】


天然木は、雨季と乾季がはっきりしているインド、ミャンマー、タイ、インドシナなどの雨緑林地帯。
木材としての価値が高いため、このほかインドネシア、ボルネオ、フィリピンなど世界の熱帯地方で造林が行われている。特にインドネシアのジャワ島の造林面積は広い。材質的には天然木より造林木のほうが下、また雨緑林地帯より熱帯降雨林帯に植えられたもののほうが下とされる。


【住まいでの用途】


装飾的な価値を利用し、化粧単板あるいはムクで、造作材や内装材に使われる。

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