森の樹木図鑑

樹木についての知識がたっぷり。
身近な木や、住まいの地域にぴったりの木を探せます。

ベイツガ

マツ科

ベイツガは耐朽性にやや問題があるものの、保存処理をきちんと行えばスギと同じように使える材です。日本へは丸太やすでに製材されたものが大量に輸入されており、輸入量ではベイマツと1、2位を争うほど。また、取り引きの際はモミ類とひとくくりにしてHem-fir(ヘム・ファー)と呼ばれることがあります。
ちなみにベイツガは漢字表記すると米栂になりますが、コメツガという別の樹種と混同するので使うには注意が必要です。




【材質】


年輪幅が広いので見た目は日本ツガに似ていないが、材質的には共通点が多い。
心材と辺材の色の差は少なく、心材は白味がかった淡黄褐色、辺材はやや白色。
材面には入皮のような欠点が多く見られ、腐食にも弱い。また、材面に白色の粉状の物質が見られることが多いが、これは「フロコソイド」と呼ばれる物質で病害などによるものではなく、強度にも関係がない。


【生育地】


北米大陸のアラスカ州南部から、米国南西部までの太平洋沿岸地域に生育。
特にワシントン、オレゴン州に蓄積が多い。


【住まいでの用途】


柱、鴨居、長押、保存処理をしたうえで土台などに用いられる。スギと同じような使い方ができ、とくに大都会ではスギの代替材として管柱に使用されることが多い。但しここ数年、北欧からのホワイトウッド等の集成管柱ラミナ用材の輸入量増加から、管柱用材としてのシェアは著しく低下している。

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