森の図書室

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森と歴史

平和と友好のハナミズキ。

ハナミズキはミズキ科の落葉樹で、別名は「アメリカヤマボウシ」。北米が原産で、同じミズキ科のヤマボウシと姿が似ていることがその由来です。

日本にハナミズキが最初に植えられたのは1915年。1912年に東京市長がアメリカのワシントンへ桜を贈ったことへのお返しとして寄贈されたのが、きっかけだそうです。このとき贈られたのは、白いハナミズキの苗木40本でしたが、さらに2年後には紅色のハナミズキの苗木が10本あまり寄贈され、日比谷公園、都内の公園などに植樹されました。

しかし、その数年後、第二次世界大戦に入ると「敵側の花」と考えられて切られてしまうこともあり、数は少なくなっていったそうです。戦後は原木を探す活動が行われ、都内の小石川植物園などいくつかの場所で見つかり、今では日本各地で見かける木となりました。

ハナミズキには「返礼」という花言葉があります。日本がアメリカへ桜を寄贈して100周年にあたる2012年にはアメリカから日本へハナミズキ3000本が贈られることが決まりました。因みに3000本という数は、日本がアメリカに贈った桜の木の数と同じです。

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