森の図書室
森について、木について、
知ってほしいことが、たくさんあります。
森と暮らし
世界のさまざまな住まいの工夫
家の形は、気候や風土、地形に合わせてつくられ、受け継がれています。
例えば、モンゴルのパオ(包)を知っていますか。
羊を連れて草原を移動するモンゴルの遊牧民は、強い風に耐え、移動に適した家が必要でした。
そこで、柳やニレなどの植物で骨組みを作り、厚い羊毛のフェルトを巻いた折りたたみ式のおまんじゅうのような形の家をつくりました。湿度が低く、夏場の平均最高気温が40度を超えるエジプトでは、陽射しを避け、室内に外の熱が入らないようにするために壁を厚くし、窓を小さくしています。
それでは湿度が高い日本の家はどうでしょうか。
夏場に西アジアの砂漠地方と同じ気温になるからといって、湿度の高い日本で壁が厚く窓の小さな家をつくって外気を遮断したら、家の中はまるでサウナのようになってしまうでしょう。
そこで、風を通すために窓を大きくとり、地面からの湿気を避けるために床を高くしています。