森の図書室

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にっこり
日本の木

白色電球を生んだ竹

竹は手に入りやすく加工もかんたんなので、いろいろな日用品や工芸品の素材として使われてきました。竹細工で有名なのは、静岡県の「駿河竹千筋細工(するがたけせんすじざいく)」、岡山県の「勝山竹細工(かつやまたけざいく)」、そして大分県の「別府竹細工(べっぷたけざいく)」です。

なかでも静岡県は、古くから竹細工が盛んでした。驚くのは静岡市の登呂遺跡(とろいせき)から竹製のカゴやザルが発掘され、人々が弥生時代後期(2-3世紀)から生活の道具として竹製品を使っていたということ。当時はすでに木製の農耕具を使って畑を耕し、狩猟を行っていたので、収穫した農産物などを入れるための道具として竹製のカゴやザルが使われていたのかもしれません。

また、エジソンによって作られた白色電球のフィラメントは、京都の八幡市の竹です。現在でも八幡駅前にはエジソンの胸像があり、説明書きには「それは1880年のこと、エジソンと八幡男山の竹 このふたつの優れた素質が結びついて電球の輝きが人類のものとなった」と記されています。