森の図書室

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にっこり
日本の木

天童将棋駒(てんどうしょうぎごま)

武士たちがはじめた将棋の駒づくり。

山形県天童市の伝統工芸品。
江戸時代の武士たちが内職として将棋の駒をつくったのがはじまり。
戦術を学ぶ道具をつくるということで、武士たちに広がったんだって。
今では天童市は、多くの子どもたちが将棋を楽しむ将棋の町になっているんだ。
王や金などの文字は機械で掘るのではなく、
一つ一つ職人さんが手彫りして漆を塗っているんだよ。

職人がつくる、一生ものの駒。

駒に使う木は、硬く丈夫な黄楊(つげ)。
伐る場所によっていろいろな木目が出てくるから、
将棋に使う40枚の駒の木目を揃えるのは、とてもたいへん。
木目が揃うまで数年かかることもあるんだって。
天童将棋駒は、使うほどに味わいになるんだよ。
深い飴色になった駒は、それだけ将棋を勉強した、
ということをあらわしてくれるんだ。

一つ一つの駒を手彫りしてつくる。

黄楊の木からつくられる駒。
40枚の駒の木目を揃えるまで数年かかることもある。