森の図書室
森について、木について、
知ってほしいことが、たくさんあります。
にっこり
日本の木
八女提灯(やめちょうちん)
人を想う心といっしょに受け継がれてきた提灯。
お盆のときに提灯が飾られているのを見たことがあるかな?
八女提灯は、福岡県八女市の伝統工芸品で、
江戸時代にお盆用の灯りとしてつくられたのが起源。そこから、ご先祖さまを供養するための迎え火・送り火として使われるようになって、全国に広まったんだ。提灯は、故人のために親戚から贈られるものだったので、提灯に貼る素材に美しさが求められて、和紙から高級な絹になり、絵柄も色鮮やかなものに変わったんだよ。
下書きなしで描かれる美しい絵柄。
提灯の絵柄は、専門の絵師が描いているんだよ。
下書きはなし、はじめから色のついた筆で描くんだ。提灯には骨組みの凹凸があるし、丸みがあるので、そこに美しくて細やかな絵柄を描くのはとても難しい。明治時代には提灯をたくさんつくるために、筆を2本握って同時に2本の線を描く技も生まれたんだ。マネできないスゴイ技だね。