森の図書室
森について、木について、
知ってほしいことが、たくさんあります。
森の秘密
木は最初どうやってできたの
木は突然(とつぜん)地球上にたん生したわけではありません。木は、とても長い時間をかけて、形や性質(せいしつ)を変えながら、今のようなすがたになりました。これを進化といいます。
今から40億年ほど前、海の中に最初にたん生した生物は、細菌(さいきん)のように小さいものでした。そしてそのおよそ10億年後、二酸化炭素(にさんかたんそ)と水を使って、酸素(さんそ)と栄養をつくり出すことのできる植物があらわれました。植物といっても、根があるわけではなく、海の中をただよっていました。
やがて、それらはコンブのような植物に進化しました。
さらに植物は進化し、陸上でもくらせるようになりました。今の、キノコやツクシ、シダのような植物です。花はさかないで、胞子(ほうし)という、小さな種子のようなもので増(ふ)えるなかまです。
なかでもシダのなかまは、背(せ)の高いものも生まれ、種類も多くなりました。陸は大きなシダの森でおおわれました。今、燃料(ねんりょう)として使うためにほり出されている石炭の多くは、この時代のシダが石炭になったものです。この時代を石炭紀(約3億6千万年前~約3億年前)といいます。
今の木のように、花がさき、実がなり、種子ができる植物があらわれたのは、石炭紀のころと考えられています。そして少しずつ増えていき、2億年くらい前、恐竜(きょうりゅう)が栄えた時代、今のソテツやイチョウのような木が多くなりました。
植物は長い年月をかけて進化し、3~2億年くらい前に、今わたしたちが木とよんでいるような植物ができたのです。