森の図書室

森について、木について、
知ってほしいことが、たくさんあります。

森と環境

人工林・天然林って何

日本の森林には、大きく分けて天然林と人工林があります。

天然林とは、人の手があまり入らずに、自然にできた森林のことで、いろいろな種類の木が生えています。そして長い年月の間、木の種類がだんだん変わっていきます。

最初は日当たりのよいところを好む陽樹(ようじゅ)が森をつくります。マツ、コナラなどです。しかし、陽樹が大きくなると、日があたらなくなるため、陽樹は育ちにくくなります。

すると、暗い森の中でも育つことのできる陰樹(いんじゅ)が生えてくるようになります。あたたかい地方では、クスノキ、カシノキ、ブナ、シイなど、寒い地方では、ブナ、ヒバ、エゾマツなどの森へと変わります。ブナは、あたたかい地方でも寒い地方でも育ちます。

人工林とは、人間が苗木を植えて、育てた森林のことです。同じ種類の木だけが植えられていることが多いです。日本ではおもにスギ、ヒノキ、カラマツなどの針葉樹(しんようじゅ)の森で、日本の森林の40%をしめます。人工林は、下草をかったり木をきったりして、人が育てる必要があります。

人工林はまっすぐの木を育てるため、間をつめて植えているので、生長に合わせて適度(てきど)に木をきっていかないと、光が入らず、森全体の木の育ちが悪くなってしまいます。根がしっかりはらないと太くてたくましい木にはならず、ひょろひょろした木では木材としての価値(かち)が低くなります。

天然林は、自然が森の管理をしますが、人工林は、人間が管理しなければならないのです。

日本では戦後、木材の多くを輸入(ゆにゅう)にたよってきたため、あれたまま放っておかれた人工林が多くなっています。わたしたちは、人工林の手入れをし、どんどん木を使い、新しい木を植えていかねばなりません。

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