森の図書室
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にっこり
日本の木
駿河竹千筋細工(するがせんすじざいく)
大名や武士に愛された技と美しさ。
静岡県の伝統工芸品。千本の筋があるように、1mm以下にまで細く削った竹ひごを何本も組み合わせてつくるんだ。
江戸時代の将軍・徳川家康の鷹狩り用の餌かごをつくったのが起源で、身分が高い人の鳥の羽を傷めないように、角のない美しくやさしいカタチに仕上げられたんだって。それから大名や武士などに愛される工芸品になり、その技と美しさは今に伝えられているんだよ。
固い竹を同じ角度で曲げる。
駿河竹千筋細工に多く使われるのが孟宗竹(もうそうちく)という竹。
固い竹なので、加工には高い技術が必要なんだ。
熱を加えることで曲がるようになった竹を、手作業で何本も同じ角度で曲げてカタチをつくっていくんだ。
同じ角度で曲げるなんて、職人さんの手の感覚ってスゴイよね。そんなスゴイつくり方をしているのは駿河竹千筋細工だけって言われているよ。