森の図書室

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にっこり
日本の木

山中漆器(やまなかしっき)

山中温泉が育んだ漆器。

石川県加賀市にある山中温泉でおよそ400年前からつくられてきた伝統工芸品。
その土地にあった良質な欅(けやき)や橡(とち)の木を求め職人集団がやって来て、器(うつわ)をつくりはじめたのが山中漆器のはじまりと言われているよ。
山中温泉を訪れる旅人たちから装飾の技術が伝わり、漆器として完成していったんだって。

料理の味を高める絶妙な薄さ。

山中漆器は、薄くて丈夫。それは木の繊維を活かして器の形に削っているから。例えば、お吸い物を入れて飲むときに口に当たるところが薄いと、その繊細な味を感じやすいんだって。日本料理は器に口をつけて食べることがあるから、お客様に出す器に山中漆器を選ぶ料理人もいるんだ。

材料の欅や橡の木を鉋(かんな)で削る。

精巧につくられる山中漆器は、
重ねてもズレることなく美しい。